「うつ病は必ず治る」「統合失調症は生まれつきの障害」はウソ(1)
比喩ではなく毎日のように病院に通っているためえらく疲れる。
先月述べたとおり、健康診断で要検査項目が2つも出てきたため、内科外来で内科医による問診を受けた…ところ、検診結果を伝えてくださった医師の「脂肪肝の可能性あり」という説が翻って、肝臓はしばらく様子見でいいからまず胸部CTという流れに。
医師の説明によれば、肝機能の異常値は長年大量の服薬治療を受けてきたためになんらかの機能的不具合が発生しているのではないか、とのこと。
古くから地元にある医師会病院で、風邪などの一時的疾患の治療はすべてこの内科外来で済ませているため、私が過去に受けた大きな手術や、現在かかっている病気、服薬中の薬などすべてこの内科のカルテに記載してあるので当然内科医は私が長年服薬治療を受けていることがわかる。
もちろん医師の診断に異議を唱えられる根拠などないわけだが、「肝臓は1ヶ月ほど様子見で」という方針はいくらなんでも初めて肝機能全体に異常が見られた私にとって不安が大きすぎて、「肝臓を放っておくのは不安なので、そちらの検査もできるだけ早急に受けたい」と訴えたところ、胸部CTと同時に腹部エコーも行うということで話が決まった。
水曜日にそれが決まり、金曜日に同時検査、月曜には検査結果が出るということで月曜にまた内科外来で診察を受けることに。
月曜にもう予約が取れると思っていたら、「慢性病の方以外予約は取れないので」という初耳の決まりを聞いて、普通に予約なしの外来受診で検査結果を聞きに行くことを伝えた。
金曜日に同病院の検査センターで検査予約時間通りに検査を受けたが、普通に前日から検査体制に入るので(夜8時以降の飲食一切禁止、当日は朝から飲食どころか煙草も禁止など)、気分は1泊2日検査。
検査を受けた際の印象はただひとつ。
検査日決定後、「CTはわかるけどエコーってなんだろう?」と思っていたが、検査台の上で横になり、検査技師の手順を見ていたら、「これはハムテルたちがやっていた毛刈りだ!」と突然気付いて衝撃を受ける。
なるほど人間に使える検査方法だから動物にも応用できるのか…と間抜けに納得した。
だったら超音波検査って言ってくれたらわかったのに…。
もちろん私は人間であるし、日本人女性基準でもかなり体毛が薄いため当然毛は狩られなかったが、仰向けだけではなく横を向かされたりもして、かなり広範囲に渡って執拗にぐりぐりと覗かれた。
それに比べてあんな小さな毛刈り窓で一体何が見えるのだろう?
うちの猫に避妊手術を受けさせたときは、かなり大胆に腹側の毛が刈られていたが。

翌日土曜日はバスで15分のクリニックに2週間に1度の診察を受けに行く。
一応予約制ではあるが、このクリニックは1人3分ルールなどないので、基本的に予約が詰まってない日でも、初診の患者や長話をする患者がいれば、どんどん後へ後へと時間がずれ込んで行く。
30分ごとに割り振られる予約時間は、「混んでいない場合は大体この時間以降さして待たずに診察が受けられます」という単なる目安でしかない。
そして30分の中に詰め込む人数もかなり多く、その中の優先度は「診察券を出したのが早い順」なので、午後の診察(午後2時以降)で少しでも早く診察を受けようと思うなら、午前の診察の終了(12時)とともに診察券を出しておくこと。
私はそこまでしないけど、午後の診察が始まる時間の少し前に行って診察券を出し、「今日はどんな感じですか?」と受付スタッフに聞くと、PCモニタで確認しながら「えーと、今日はそんなに混んでいないので、それほどは待たないと思います」、あるいは「今日はちょっと予約の方が多くて初診の方もいらっしゃるので…もしかしたら時間がかかるかもしれません」など大体の混み具合を教えて頂けるので、「じゃ、外に出てますので時間前に確認の電話を入れます」と言ってあとはひたすらその近所をフラフラ歩きながら暇潰し。
大きな書店がたくさんあること、地元のダイエーより品揃えが豊富なダイエーがあること、マツキヨ初め大手DSの店舗(それも結構デカイ)がたくさんあること、ちょっと一服できるファーストフード店やフランチャイズの喫茶店・レストランが豊富にあること、など暇潰しには苦労しない土地なのでそれがすごく助かる。
大体その日の気分で何か(ほとんど本だが)買い物して、マックで100円ドリンクだけ頼んで延々と本や雑誌を読み続けて時間を潰す、ということが多い。
午後の診察といっても2時半や3時の予約の人はそれほど大幅に時間が遅れることはあまりないが、時間が経つにつれて診察待ちの患者が累積して行き、どんどん時間が後にずれこんでいくため、予約時間が4時半や5時以降だと、診察して頂き処方箋を出してもらって近くの薬局に処方箋を渡し、実際にお薬を出してもらう、つまり診察の目的を果たすまでには夜7時過ぎを覚悟するしかない。
診察室3室(他処置室・相談室あり)で常に3人態勢で診察が行われているが、ぶっちゃけ人気のない先生だと受け持ち患者数はあまり多くなく、最後の患者が帰ってしまうと早々に診察室を閉めてしまうのに、受け持ち患者数の多い先生だと、外がとっぷり暗くなっても診察を待つ患者が無言で自分の番を待ち続け、先生は本来の診療時間を大幅に上回る残業をすることになってしまうわけで、なんだか先生が気の毒に思える。
さすがに同じ給与ってことはないだろうと思いたい…。
以前通っていたクリニックの老主治医(院長先生)に通院が困難になったことを告げ、もっと通いやすい近場のクリニック(現在のクリニック)に行ってみようかどうかと悩んでいる…と打ち明けたところ、「じゃあ是非1度受診してきてください」と言われ、1度受診してみた結果、「不安はあるけど多分通えると思う」と先生に報告すると、「通いやすいならそっちのほうが絶対いいからね」と快く紹介状を引き受けてくださって現在のクリニックに転院したわけだが、もう長いことお世話になっている現在のクリニックでも、最初の主治医が何年かしてお辞めになられて、今の主治医にお世話になっている。
前の主治医も受け持ち患者の多い先生だったが、その受け持ち患者の新しい担当医師を決める際、多くの患者が今の主治医にそのままシフトという形をとったようだ。
そして現在その医師が大変多くの患者を診ているわけだが、もしかしてこれって結構ラッキーだったのかも…と今さら思ったりした。
患者数が多い=名医というわけではないが、能もなく、患者の信も篤くない医師に多くの患者を任せるような医療機関はあるまい。
病院だって商売なのだから、「あの先生はイヤ!」というクレームが多発したら困る。
しかしながら、現在の主治医に不満がある場合、「医師を変えてほしい」という患者の要求に少なからず正当性があると認められる数少ない分野の医療であるし、こればかりは医師の実績や能力よりも「患者との相性」が重視される世界なので、「優秀な医師=信頼できる医師」の図式が成り立たちにくい。
前クリニックの大先生は非常に優秀で信頼できる医師だと私は今でも思っているし、実際に経歴を見ると、非常に立派な大学を出て精力的に研究を行いながら、まだ偏見が多かったこの分野の周知活動や医療体制の確立に尽力したすごい先生である(それを知ったのは最近のことで、あの先生がこんなに社会貢献度の高い先生だったのか!と驚きであった)。
飲酒厳禁が基本の病気でありながら(今はそれほどでもないが、当時はそうだった)、「どうしても家に帰ると飲んでしまって…」と自律できない自分を情けなく恨めしく思いながら話すと、「じゃ、1日ビールコップ一杯くらいで済ませなさい」と目ん玉が飛び出そうなことをさらっと言ってしまう先生で、しかも診察室で煙草吸いながら問診してるしさ!
ひと言で言ってしまうと「チョイワルじじい」系で、学者先生らしい怜悧さやとっつきにくそうな感じは一切なく、権威をかさに着る風でも全然ない(そもそも権威のある先生だと思ったことは一度もなかった)、患者の気持ちを決して否定することのない優しい先生だったが、ただ恐ろしく頭の良い先生だったと思う。
「ペットを飼う人はみんな忘れてしまうんだけどね、動物を飼うっていうことは動物を管理するってことなんだよ」という言葉は今でも忘れられない衝撃的かつ印象的な先生の言葉だった。
しかし昔は大先生ひとりで診察していたのに、さすがに今は診察室が増えた。
私にとって信頼に足るよい先生だったからと言って、他の人にとってもそうだったかどうかはまったくわからないし、煙草の匂いだけで不快になる人だったら全然いい先生じゃないだろう。
例として全然適切じゃなかったかもしれないが、患者にとって「よい医師」とは「自分(患者)が受け入れられる医師」であり、医師が患者を選ぶのではなく、患者が医師を選んだ結果、「よい医師」に巡り合えれば大変運が良い、という世界なのだ。
この分野の特殊性と言えるかもしれないが、最近は開業にカネがかからないという理由でこの分野を選ぶ医師も増えており、また患者数の増大傾向が続くため、1人3分というルールで流れ作業的に患者を診る診療所や病院も増えているという話を聞く。
近年、または今後診療所の門を叩くかもしれない人にとって、医師との信頼関係などまったく念頭にも置かれない状況になるかもしれない(1人3分ルールはすでに信頼関係なんか無視している)。
だいぶ説明に行数をかけてしまったが、ここは最初に押さえておきたいポイントなので、じっくり読んでひと昔(以上)前と現在の患者の状況・医療の状況の違いをわかって頂けたら嬉しい。
そして、今も昔も変わらない事実を挙げておく。
診断の仕方も判別方法も基本的な言葉の定義も社会環境や情報供給の方向性によって大きく変化しているが、基本的な病因も治療法も確立されていない病気にはスタンダードとなる理論すらない。
言葉のカジュアル化によって周知率が高くなったところで偏見が消えるわけでもないし、「こうあるべき」論を振りかざす人が増えただけで、スタンダード(基本論)すらないという現実を直視しようとする人が(患者自身や関係者、無関係者を含めて)ほとんどいないことは何ら変わっていない。

この日(前述土曜日)は4時半の予約で5時過ぎに診察室に呼ばれた。
本当はもっと早い時間に予約を取りたいが、早い時間の予約はもちろん早い時間に診察を受けた人から優先的に取れるため、ここのところずっとこれくらいの時間。
すっかり秋めいてきたお陰で蒸し暑い夜に汗をかきながら帰るよりはずっとラクになったけど。
今日は一応内科医の所見を伝えてみたが、「確かに肝臓にダメージを与える可能性が高いお薬を何種類か処方しています。どうしましょう?そういうお薬を抜いて、別の薬で補う形にしますか?」と聞かれ、服薬が身体機能にダメージを与える危険性なんかわかりきっていたことだし、それよりも今薬を変えることによって症状が悪化するほうが怖いので、「検査の結果を待って頂けませんか?」とお願いしたところ、処方箋は前回と同じで、先生に「その検査結果が出たら僕にも教えてください」と言われ、そこで診察は終わるはずだった…が!
なんとその後延々30分以上先生と話し続けてしまうきっかけとなったある質問とは…

導入部が長くなりすぎたので、ここで一旦切って次回に持ち越します。


※本当は昨日(4日)のうちにアップしてしまいたかった記事ですが、あまりにも執筆に時間がかかりすぎたため、更新日に細工をしてあります。本当は5日22時以降の更新です。

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by yuzuruha_neko | 2009-10-05 00:00 | 今日のニュース・雑考
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