闇の中へ
目に見えるものだけに反応するのはよくないと言われる。
見えないところで、知らないところで大勢の人が云々…確かに当たってはいるのだが。
それでも昨日からの訃報3件は気が滅入るに十分なダメージを与えられた。
坂井泉水さんは事故と自殺の両方の可能性で捜査していると言うが、あとの2人は自殺だ。
いじめられっ子の自殺が相次いだときにはあまり湧かなかった重苦しさがある。
坂井さんは憧れの人でもあったのでショックだったのだが、あとの2人は闇へ消えたようだ。
数々の疑惑…とは言え表層に出ている分には自殺に至るほどのことだろうかと思う。
血税ではあるが、数百万円、他にも億単位で疑惑の資金がある政治家もいるというのに、
なぜ松岡農相と緑資源機構の元理事山崎氏は己が命を絶たなければならなかったのか。
不正もよくない、不透明会計もよくない、もちろんだが、己の命を持って償うほどのことだろうか。
償うというより、己の命ごと、文字通り墓場まで秘密を封じ込めてしまったかに見える。
その、自ら闇の中へ消えて行ったような感じがこの重苦しさの理由なのだろうか?
真実を吐いてしまったほうが楽だったのにと言う人もいるが、故人の気持ちはわからない。
幾つもの死に立ち会ったであろう御歳の方が自ら命を絶つほどの苦しさは如何程だったのか。
死に立ち会った経験の少ない子供ではない、葬儀の息苦しさ、重苦しさも知っているであろう。
たとえ故人が大往生したとしても、残された者のために行われる葬儀は重苦しい。
私は何度か火葬場に行き故人のお骨を長い箸で拾ったが、あれは慣れるものではない。
この世にあった故人の肉体が焼失し、ただの骨だけになり骨壷に収められる儀式は。
そういった、あの世とこの世の境目を見てきたはずの人々が家族を残して自ら命を絶つ。
どれだけの葛藤と決心の元にその決断を下してしまったのか-。
以前流行ったホワイトバンドでは、世界では3秒に1人子供が死んでいると訴えていた。
日本でも毎日のように、ニュースになるまでもない死が人の命を飲み込んでいるだろう。
たまたまニュースバリューがあり自分にとって衝撃的な死にだけ沈鬱になるのもどうかと思うが
死は等しく訪れても、その受け止められ方は平等ではないということ-が事実だろう。
疑惑を抱えたまま闇の中へ消えて行ってしまった松岡農相と緑資源機構の山崎元理事。
多くの人に愛されながら、多くを語らず闘病生活の果てに不幸な事故で亡くなられた坂井さん。
立て続けに起きた不幸に、情けないことながら気分が滅入って活動意欲も減退気味だ。
今はただ、故人のご冥福を静かに祈ることくらいしかできない。
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by yuzuruha_neko | 2007-05-30 00:52 | 今日のニュース・雑考
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